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『マジカルアンティークワールド』ムービー制作秘話#1 物語誕生のきっかけ。そしてキャラクターに込められた想いとは…。
『マジカルアンティークワールド』ムービー制作秘話#1 物語誕生のきっかけ。そしてキャラクターに込められた想いとは…。
2018.08.10 up

アンティークのパッケージや店舗を賑わせている、愛らしいウサギのキャラクター。実は彼にはS.Tハーティという名前があり、S.Tハーティとその仲間を描いた“マジカルアンティークワールド”という世界の物語もある…ということを皆さんご存知でしたか?そんなちょっと不思議に満ちたキャラクターたちが、アンティーク生誕16周年を記念してついに動き出しました。
 
今回はムービー制作チームのみなさんに集まっていただき、マジカルアンティークワールド誕生秘話から今回の動画完成に至るまでの話をクロストークしていただきました。知れば知るほど夢中になってしまうマジカルアンティークワールドの世界。前編は物語誕生のきっかけを中心に、オールハーツ・カンパニー代表 田島慎也がナビゲーターとなり物語を紐解いていきます。

 

 
(左から)音楽プロデューサー 茂木英興さん、オールハーツ・カンパニー代表 田島慎也、アートディレクター 谷口佐智子さん、イラストレーター 利光春華さん、シンガー・アーティスト YOSHIKAさん

 
 


▲ 16周年を記念して製作された動画『welcome to MAGICAL ANTIQUE WORLD』

 
 

田島

今回はマジカルアンティークワールドの動画作成に関わっていただいたみなさんに集まってもらいました。早速なんですが、動画、すごく素晴らしい出来で大満足です!

 
一同:ありがとうございます。
 

谷口

今回の動画は利光さんのご紹介でグランドファンクのお二人に音楽をお願いすることになって。

田島

そうだね。ドラマ『SPEC』や『海街diary』など、数々の映画・CM音楽を手がける音楽プロデューサーの茂木さん、『m-flo loves YOSHIKA』でも活躍されていたシンガーソングライターのYOSHIKAさんという素晴らしいお二人にプロジェクトに参加していただきました。ありがとうございます!

茂木

こちらこそです!

田島

アンティークのディレクションに長年携わってくださっているアートディレクターの谷口さんは、企業やブランドのアートディレクションなど多岐に渡る分野で活躍されているし、いつもキャラクターたちを素敵に描いてくださる利光さんは、今や超売れっ子イラストレーターですし…。そうそうたるメンバーに動画をつくっていただいたので、それを記念してじゃないけど笑、色々お話を聞けたらなと。

利光

笑。よろしくお願いします!

 
 

 
 

田島

動画、うちの子どもにもすごく評判いいんですよ。3歳なんですけど、家にあるハーティの人形を持ってきて、ずーっと見てました。曲を聴きながら、『パンを食べる音が聞こえたね』、『これはうさぎが階段を登っていく音?』、『紅茶が浮いている!』とか、見るたびにいろんな感想を言ってくれて。

茂木

子どもたちのピュアな感想って、おもしろいですよねえ。

 
 

 
 

田島

大人と全然違う観点で子どもは見ていますよね。大人も子どもも楽しめる映像になりましたね。

谷口

お子さんの動画見せてもらったんですけど、めちゃめちゃ可愛かったです。ハーティとハリスのぬいぐるみを抱きしめながら、動画に夢中でしたよね笑。今回、大人向けの動画として作ったんですが、すごく周りのお子さんから反応がよくて。

利光

うちの息子たちも楽しんで観てましたよ。曲を聞いただけで「これ、ママがつくった動画だよね」って。もう耳で覚えてる。

YOSHIKA

曲だけで?!それはうれしいなぁ〜。

 
 

 
 

田島

ところで利光さん、イラスト制作はどうでしたか?動画はやっぱり大変だった?

利光

(無言で笑顔)

 
 

 
 

茂木

大変過ぎて言葉にならないっていう笑。

 
一同:笑。
 

谷口

制作の苦労話は二時間くらいかかるよね笑。

利光

ね笑。でも基本的には田島さんと谷口さんがキャラクター誕生から想い描き続けていたストーリーを元に組み立てました。そこにマジカル感と大人の女性に向けた世界観をプラスしながら。子どもっぽくなり過ぎないようにしましたね。

 
 

 
 

 
 

田島

いつも思うんだけど、マジカルアンティークワールドのプロジェクトに集まってくれる人って、本当に仕事の域を超えて、ただただ良いものを作ろうっていう気持ちが強い人が多いよね。愛情深いというか。

谷口

マジカルアンティークワールドっていう物語が生まれて、はや7〜8年ですからね。もう我が子のようです笑。

茂木

そもそもなぜパン屋さんで不思議な世界の物語をつくろうという話になったんですか?

谷口

素朴でおいしそう、センスが良くておしゃれ…みたいなパン屋さんはいっぱいあるじゃないですか。どれもこだわりがあってそれぞれ素敵だと思うんですけど、アンティークは、あえてメジャー感やエンターテイメント性を醸しながらも独自のオリジナル性を持つ、“パン屋さんらしくない路線”を目指そうと。難題だけど他にはないので、すごく面白いことになるんじゃないかなという話になって。

田島

谷口さんに初めてブランドロゴのリデザインを依頼した時、「ただのパン屋にはなりたくない、他にはないワクワク感を持ったパン屋になりたい」って言ったんだよね。

谷口

そう。はじめは「え?パンでワクワク感のあるパン屋?」って思ったんですけど笑…。

 
 

 
 

田島

当時、チョコリングやとろなまドーナツっていうヒット商品は生まれたけど、それ以上が出てこなくて。当時会社の売り上げの6割がチョコリングで、これじゃ先に進めないなと…。そんな時に谷口さんを紹介していただいたんです。初回のプレゼンからもうすごかったですよ。

谷口

笑。その時のオーダーは「魔法のようにどんどん商品が生み出されていくような会社にしたい」でしたよね。

田島

そう。そしたら谷口さんにリブランディングするところからはじめましょうって言われて。ワクワクするような世界観のあるパン屋をつくろうという方向性になったんです。

利光

じゃあキャラクターをつくろうって話は谷口さんから?

谷口

いや、田島さんだったと思います。ブランドロゴを制作する時に、田島さんの頭の中を覗こうとビジュアルマップを作ったんです。そこで田島さんから出てきたのがアリスインワンダーランドや古いヨーロッパのイメージに、アメリカンなエンターテイメント性をあわせ持った世界観でした。おとぎでありながらも大人っぽさのある、摩訶不思議なティムバートンの映画のような世界がお好きだということが分かったんです。そこで自然とキャラクターがいるといいなという話になった…んですよね?田島さん。

田島

多分笑。

谷口

そんな時に田島さんからドワーフホトといううさぎを教えていただいて。目の周りがアイラインが描かれたように真っ黒で、耳は小さく、ハムスターのような変わった雰囲気のうさぎで。思い描いていたキャラクター像にピッタリハマったので、ビジュアル化してハーティを作ったんです。Shinya Tajima、S.Tハーティ誕生の瞬間です。

 
 

 
 

 
▲『S.Tハーティ』は動画の中にも登場する、アンティークの主役キャラクター。ハーティのS.Tはオールハーツ・カンパニー代表の田島慎也の頭文字から取ってつけられた。

 
 

利光

S.Tって田島さんって意味だったんですね!

谷口

そう。田島さんの想いを伝達するハーティは田島さんそのものなんです。

YOSHIKA

なるほどー。

田島

以前からいたチョコリングのキャラクター、チョコリンと一緒にマジカルな世界観を生み出していこうという話になったんだよね。

谷口

キャラクターが先行して生まれてきたんですが、軸となるストーリーや世界もちゃんと欲しいなと思って。集約しないと乱雑になって、ブランド力も弱まってしまいますし。だから一日この世界にどっぷり浸かる日っていうのを設けて、ワールドの構想を練ったんです。忙しさにかまけておざなりになるといけないと思ったので、その日はアンティークワールドの事しか考えないぞって決めて。

茂木

まるっと一日?

谷口

はい。丸一日マジカルアンティークワールドに入り込んで地図を作って、細かな設定まで作り込みました。街の名前を決めて、お城とはこう繋がっていて…とすごーく細かなところまで設計図を立てて。それをバーっと書き出して田島さんに見せたんです。そしたら「いいね。これはちゃんと絵にしよう」って言ってくださって。

田島

それで利光さんに声をかけたんだよね。

利光

最初に構想を見せていただいた時「これを絵にするんだ!」って驚きました。マジカルアンティークワールドの隣の国まで設定が決まっていて、細部まで綿密にストーリーがあって…とにかく壮大だった。

 
 


 
▲ こちらが思案中のマジカルアンティークワールドのラフ画。

 
 

 
▲ 細かい修正を繰り返し、完成したマジカルアンティークワールドのMAP。

 
 

田島

利光さんの可愛いだけじゃない、覗いてはいけないものを覗いてしまったようなミステリアス感が潜んでいるイラストが、アンティークの目指す世界観にすごくぴったりだと思ってお願いしたんです。そしたらもう、バチっとハマったよね。

谷口

笑。ハマりましたよね。利光さんにマップを描いてもらったことでグッと物語に深みが増したし、キャラクターにも個性が宿ってきて。マジカルアンティークワールドの核となるものが出来たなって感じましたよね。

茂木

そこからどんどん物語が広がっていったんですか?

 
 

 
 

谷口

そうですね。田島さんからもここにこんなキャラが住んでいるといいねなどたくさんアイデアをいただくようになって、次々とキャラクターやそれにちなんだ商品が生まれていきました。

利光

HPにパッケージに…いろいろ描かせてもらいましたね。

谷口

利光さんはいつもモチベーションが高くって、「できるかなあ…」と不安に思っているといつも「とりあえずやりましょうよ!」って鼓舞してくださる。ディレクションしている私としては、すごく心強い存在なんです。

利光

どうにかなるって思っちゃってつい言っちゃうんです笑。

田島

いつも「こうしたらどうでしょう」「こうすると面白くなるんじゃないですか」といろんな引き出しからアイデアを持ってきてくれるよね。アイデアを作品に散りばめてくれるというか。

 
 

 
 

利光

照れますね〜。でもうれしい。これからは音楽も世界観に加わって、よりイメージが広がりそうですよね。

茂木

音楽まで手が行き届いてるお店って、意外と少ないですよね。悪い訳ではないけれど、有線だったり自分の趣味のものだったり。でも音って自然と耳に入ってくるわけで、お店のブランディングに無意識に関わるものだと僕は思っていて。だからこうしてお手伝いができることになってすごくうれしいな。

谷口

茂木さんの想像を超えるクオリティには驚きましたけどね笑。…あの、実はさっきから何気に気になってたんですけど、そこにある金獅子のトロフィーって…(と、机に無造作に置かれたトロフィーを指差す)。

田島

僕も気になってた。もしやカンヌ・ライオンズ※のトロフィーですか?

 
 


▲ 世界最大級の広告賞「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」。通称、カンヌ・ライオンズ。2016年、茂木さんの会社、グランドファンクが音楽を手がけた資生堂のWEB動画「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」がゴールドライオンをダブル受賞しました。

 
 

茂木

はい…。

谷口

ええっ?!すごい!しかもこんな無造作に… 笑。

茂木

いやいやー。僕らは音楽のお手伝いをしただけなので照。

田島

いやー。とんでもなくすごい人と仕事しちゃったなって、改めてドキドキしてきちゃいましたよ。

 
一同:笑。
 

利光

それにしても、ここまでマジカルアンティークワールドの全貌を見せたことは今までなかったですよね。

田島

そうだね。今までパッケージやHPにハーティたちを登場させることはあったけど、細かな設定までお伝えすることがなかった。それが今回の動画で、ついにお披露目に。

谷口

なぜ16周年のこの機会にというのは謎ですが笑。

利光

20周年に向けたカウントダウン的な?

田島

いや、本当は15周年でやろうと思ってたよ。

 
一同:えー!笑
 

谷口

いや、15年を経て次のステージにいこうってことですよね??

田島

そういうことかな笑。

 
 

 
NEXT COLUMN

『マジカルアンティークワールド|ムービー制作秘話#2』へ続く。

次回コラムでは動画や店内BGMのために製作された音楽を中心に紐解いていきます。(近日公開予定)

 
 
 
 
 

CREATORS PROFILE


 
音楽プロデューサー
茂木英興
株式会社グランドファンク代表取締役。数々の映画、テレビ、CMの音楽制作とプロデュースに携わり、第一線で活躍し続けている音楽プロデューサー。近年の代表作は『SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿シリーズ(TBS 2010-2013)』、『ごちそうさん(NHK 2013)』、『海街diary(2015)』、『ナオミとカナコ(フジテレビ 2016)』、『東京喰種トーキョーグール(2017)』、NHK『明日へ』東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』など多岐にわたり活躍している 。
http://www.grandfunk.net/
 


 
シンガー・アーティスト
YOSHIKA
株式会社グランドファンク所属。11歳でカナダ、17歳でアメリカと2度の海外在住経験を持ち、帰国後、CM音楽などの制作を始める。2004年11月、m-floの新ヴォーカリストに抜擢され『m-flo loves YOSHIKA』名義でMAXI SINGLE【let go】をavexよりリリース。翌年にはソロでメジャーデビューを果たす。結婚、妊娠を転機にメジャーシーンから退くも、出産を経た現在は、ソロ活動、アートユニット「ARMATEL(アマテル)」の活動と並行して、CM音楽などにも携わる。2018年、ミニアルバム【About a Beautiful Mistake】リリース。
http://www.yoshika.info/
 


 
イラストレーター
利光春華
1983年東京生まれ。東洋美術学校グラフィックデザイン科を卒業後、アパレル会社に勤務。2008年に独立し、映像(MV)制作や雑誌挿絵、書籍装丁のほか、アパレル、ファッション、美容系の仕事を数多く手がける。2012年より、アートユニット「ARMATEL(アマテル)」で音楽活動のビジュアル・アートディレクションを担当。2017年には初のビジュアルストーリーブック『Ribbon』を出版。
http://www.haruka-toshimitsu.com/
 


 
アートディレクター
谷口 佐智子
& Rainbow Inc.代表取締役。
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」のタイトルロゴをはじめ、数々の企業・学校などのブランディング、デザインで活躍するアートディレクター。7年前からANTIQUEのブランディングに携わり、現在のロゴやマジカルアンティークワールドの世界を生み出す。現在、イラストレーターの大塚いちお氏、陶器ブランド3RD CERAMICSと東濃をアイデアとデザインで元気にするプロジェクト「TONO SO GOOD」を立ち上げ、活動中。岐阜県多治見市出身。
http://www.andrainbow.jp/
 


profile
桂子松永

松永 桂子|keiko matsunaga

広告制作会社勤務後、Sundwich.incの立ち上げに参加し、名古屋を中心にフリーライターとして活動。プライベートでは一児の母として奮闘する日々。アンティークの推しメニューは 「あんこはもうたくさん!? 太っちょ王様のあん食パン」。バターをたっぷり塗ってトースト、が母子ともにお気に入りの食べ方。

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