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街角の小さな店で生まれたチョコリングが 人と人の“輪”をつなぐ。アンティーク15年の軌跡。
街角の小さな店で生まれたチョコリングが 人と人の“輪”をつなぐ。アンティーク15年の軌跡。
2017.03.01 up

 

北海道から九州まで各地に店舗を構え、日本全国に名を馳せるベーカリー、アンティーク。その歴史が幕を開けたのは、今から15年前のこと。オーナーシェフの田島慎也さんが20歳の時でした。それから瞬く間に急成長を遂げ、現在に至るまでの間、どんな軌跡をたどってきたのでしょうか。15周年を迎える2017年の1月某日、田島さんにお話を聞きました。

 

text by junko kato
photo by yoshihiro ozaki(daruma)

 

 


 

 

 

2002年夏。調理師の専門学校を卒業したばかりの田島さんは、奥さんと2人で愛知県郊外の街角にアンティークを開業しました。当初は「パン厨房 アンティーク」という名で、わずか15坪の小さな店舗だったそう。

「高校生の頃にパン屋さんでアルバイトを始めて、小麦粉というシンプルな材料から、無限にバリエーションが広がるパンづくりに夢中になりました。専門学校時代も、学校に通いながらバイト先のパン屋さんで修業を積み、時間が空けばパン屋さんめぐり。全国200軒以上は足を運んで、独学でも必死に勉強しました。そんな自分にとって、卒業後すぐに開業したのは、ごく自然な流れだったんです」。

 

こちらが2002年にオープンした日の記念写真。

 

ところがオープンしてから半年は、閑古鳥が鳴く毎日。奥さんと2人、寝る間もおしんでパンづくりに励むものの、なかなか地域に浸透せず、頭を悩ませていたそうです。そんな時、一筋の光となったのが、開業当時からあった「マジカルチョコリング」の存在でした。当初は1日1個、2個しか売れなかったのが、口コミで少しずつ広がり、いつしか売上の6割を占めるほどの人気商品へと成長したのです。

 

当時の1号店の店内の様子がこちら。

 

「学生時代から、“家族みんなでパンを囲む風景を創り出せたらいいなぁ”と思い描いていました。それなら、切り分けて食べられる大ぶりなサイズがいい。子どもも大人も大好きなチョコレートを使ったパンにしよう。そんな発想からチョコリングを開発したんです。自分の理想を体現できた商品だったから、ファンが増えていくのが本当にうれしかった」。

 

 

 

チョコリングのヒットがきっかけとなり、すっかり地域に定着したアンティークは、いよいよ多店舗展開に乗り出します。地元愛知を中心に、全国へどんどん拡大していき、2009年には記念すべき東京進出を果たすことに。

 

2009年に銀座にオープンした東京1号店。

 

「スタッフや周囲の関係者には反対されたけど、関東第1号店は銀座と決めていたんです。日本の一等地で勝負してみたくて。最初は認知度も低かったし、今から思えば、そもそも銀座のお客様が求めているものがわかっていなかったと思います。それでもチョコリングには自信があったから、ギフト仕様にしたり、限定商品を打ち出したり、アイデアを練って少しずつお客様のニーズをつかめるようになっていきました。次第に繁盛店となり、東京での知名度もアップしていったんです」。

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profile
ryotaevina

加藤 絢子|junko kato

雑誌編集を経験後、2006年よりフリーライターとして活動。企業の広告、Webサイトを中心としたライティングを手がける。最近ではフードコーディネーターとタッグを組み、食品メーカーや飲食店、ガス機器メーカーなどのレシピ開発や食を通したライフスタイルを提案。プライベートではお酒と旅とアウトドア三昧。アンティークの推しメニューは「塩パン」。野菜をサンドして朝ごはんにしてもいいし、バターと塩が効いているのでワインのおともにも♡

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