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『ぞっこん食パン』紹介コラム#1<br>はじめて体験するもっちり感にぞっこん! 北海道産小麦の知られざる秘密とは!?
『ぞっこん食パン』紹介コラム#1
はじめて体験するもっちり感にぞっこん! 北海道産小麦の知られざる秘密とは!?
2017.09.01 up

 

『春よ恋』や『キタノカオリ』『きたほなみ』をはじめ、北海道産の国産小麦を贅沢に使用した「ぞっこん食パン」。食パン専用のオリジナルミックス粉「ぞっこん粉」の開発からスタートし、試作と改良が日夜繰り返されている2017年7月某日、アンティークの田島さんは北海道に飛びました。「ぞっこん食パン」の鍵を握る国産小麦の本質を知るために。そして、アンティーク史上最高の食パンを完成させるための最後のエッセンスを求めて。初日は、北海道札幌市に本社を構える「横山製粉(株)」の工場長・菊地昌弘さんを訪ねました。

 

新井

田島さん、北海道へようこそ!

田島

どうぞよろしくお願いします! 今まさに「ぞっこん食パン」の開発真っ最中なんですが、製粉工場を見学させてもらって、改良のヒントを得られればと思っています。

新井

では、工場をご案内しながらお話ししましょうか。

 

 

田島

「ぞっこん食パン」には、『春よ恋』『キタノカオリ』『きたほなみ』をメインで使用していますが、それぞれの特徴を教えてもらえますか?

新井

まず北海道産小麦には、春に種をまいて秋に収穫する“春まき小麦”と、秋に種をまいて冬を越し、翌年の夏に収穫する“秋まき小麦”があるんです。小麦は雨に弱いため、春まき小麦は雨期や台風の影響を受けない、北海道北部の限られた地域でしかほとんど栽培されていません。

田島

この中だと、『春よ恋』春まき小麦ですよね?

新井

ええ。『春よ恋』は収穫量が少ないゆえに高価なんですが、田島さんからの「コストは考えず、最高級、最上級の配合にしてほしい」というオーダーに応えて、思い切って大胆にブレンドしました(笑)

田島

ありがとうございます、期待どおりです(笑)。

 

 
 

新井

この『春よ恋』と、秋まき小麦の『キタノカオリ』が、どちらもパンに適した強力系小麦です。風味や香りがよくて、生地にボリュームが出やすいのが特徴ですね。そして、秋まき小麦の『きたほなみ』は、通常うどんなどに使われる中力粉。ミキシングした際、生地の伸展性を高める役割をします。国産小麦ならではの上品な香りや独特の食感をいかすため、配合比率はかなり時間をかけて研究しました。

田島

ほんの少し配合比率が変わるだけで風味や食感が変わってくるから、「これが正解」という見極めが難しくて。粉の改良を何度もお願いして、ようやく完成系が見えてきたところなんです。おいしさだけでなく、パン職人が扱いやすいように製パン性も追求されていて、試作をしていると製粉職人さんたちの熱意が伝わってくるんですよ。横山製粉さんの存在なしでは、「ぞっこん食パン」は実現できなかったと思っています。

 

 

田島

実はアンティークでは、今まであまり食パンを強化してこなかったんです。理由は簡単で、他のパン屋さんとの違いや独自性を出しにくいから。お客様をあっと驚かせるインパクトのある食パンを、この15年間、ずっと探し求めてきました。

新井

アンティークさんのパンは創造性豊かなものばかりだから、ただおいしいだけの食パンでは埋もれてしまうかもしれませんね。

田島

そうなんです。さきほど食感の話が出ましたけど、僕が今回、食パンにチャレンジしようと決意したのは、横山製粉さんから教えてもらった国産小麦の食感に可能性を感じたから。炊きたてごはんを食べているみたいな、日本人好みのもっちり感。コシのあるぎゅっとした噛みごたえ。その斬新な感覚に、創作意欲をかきたてられました。

新井

私も国産小麦の最大の特徴は、この独特のもっちり食感だと思っています。噛みごたえがあるからこそ、国産小麦ならではの品のよい香りが際立ちますしね。

 

 

田島

その通りです! なぜ国産小麦はこんなにもっちりとした食感になるんですか?

新井

もっちり感のもとは、でんぷんですよね。でんぷんはアミロースアミロペクチンで構成されていて、アミロペクチンの割合が多い(アミロースの割合が低い)ほど、もちもちと粘りのある食感になるんです。

田島

なるほど。じゃあ、もち米なんかはアミロペクチンがかなり多いんですか?

新井

そうです! アミロースとアミロペクチンの比率は、普通のうるち米が2:8もち米はほぼアミロペクチンのみです。

田島

国産小麦はどれくらいなんですか?

新井

外国産小麦が3:7なのに対し、『春よ恋』や『キタホナミ』は2:8。北海道産に限らず、国産小麦は全般的にアミロースの比率が低い品種が多いんですよ。

 

 

田島

試作中に焼きたての「ぞっこん食パン」を食べていると、なぜか炊きたてごはんを思い出すのはそこに理由があったんですね(笑)。

新井

日本人はもともと粘りのある食感が好きな民族ですから、本能的にそう感じるかもしれませんね。それにしても、何度か試食をさせていただいて、「ここまでもっちり感を引き出せるのか」と驚きました。製法になにか秘密があるんですか?

田島

まだ研究中なんですが、生地に加える水分をかなり多めにしています。一般的な食パンの加水率は60〜70%ですけど、さらに加水量を増やすことでもちもち、しっとり感がアップし、口どけのいいパンになるんです。

 

 

新井

確かに噛みごたえがあるのに、口の中の水分を奪われることもなくしっとりしていますよね。

田島

そう思ってもらえてよかった! あとは、湯種(ゆだね)法ポーリッシュ法など、さまざま製法の要素を取り入れた独特の作り方をしています。特に湯種法は、小麦粉を熱湯でこねる方法なんですが、でんぷんの性質が変わって、もっちり感も甘みも引き立つんです。

新井

なかなか高度な技術を要するんですね。

田島

ええ、超加水の生地は柔らかくて扱いにくいから難しいんですけどね。全国どの店舗のスタッフが作っても、同じ仕上がりになるレシピじゃないとダメですし。

新井

私たちも、もっと製パン性に優れた粉を開発して、職人のみなさんに貢献していきたいです。「ぞっこん食パン」を通して、北海道産小麦の魅力を全国のみなさんに知ってもらえたら、これ以上にうれしいことはないですから。

田島

ありがとうございます! 僕たちも国産小麦との出会いによって、今までにない新しい食パンを生み出せたことに感謝しています。北海道へのリスペクトを込めて、「ぞっこん食パン」専用粉のパッケージは、北海道をモチーフにしたデザインにしたんですよ。

 

 

新井

これ、業務用とは思えないくらいおしゃれで、アンティークさんらしいセンスが光っていますよね。

田島

実は「ぞっこん」「ぞ」蝦夷の“ぞ”、「こん」はキタキツネの鳴き声にかけていて、夢中になるという意味の“ぞっこん”とダブルミーニングだとお気づきでしたでしょうか…?(笑)

新井

ええっ!? まったく気がつきませんでした。そんな話を聞いたら、ますます「ぞっこん粉」に愛着が湧いてしまいますね(笑)

 
 

profile
ryotaevina

加藤 絢子|junko kato

雑誌編集を経験後、2006年よりフリーライターとして活動。企業の広告、Webサイトを中心としたライティングを手がける。最近ではフードコーディネーターとタッグを組み、食品メーカーや飲食店、ガス機器メーカーなどのレシピ開発や食を通したライフスタイルを提案。プライベートではお酒と旅とアウトドア三昧。アンティークの推しメニューは「塩パン」。野菜をサンドして朝ごはんにしてもいいし、バターと塩が効いているのでワインのおともにも♡

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